世界エイズデー
12月1日は、世界エイズデーです。
2021年の日本の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は、1,057件で、5年続けて前年を下回っています。
突然ですが、もしもご自身のパートナーがHIV陽性だったら、どうしますか?
折角ご縁があった大好きな相手がもしもHIV陽性だったら・・・
本記事では、自分のパートナーがHIV陽性だった場合にできることを考えてみたいと思います。
日常生活では感染しない
HIVは感染力が弱く、日常生活においては性行為以外で感染することはありません。
感染しない日常生活の行為の例
- 電車の吊り革
- お風呂やプール
- 日本の医療機関
- 理髪店・美容院
- ノミや蚊に刺される
- 咳、くしゃみ、汗、涙
- 洋式トイレの便座
- 同じ職場や学校で生活する
- 飲み物を回し飲みする
- 同じ皿の料理を食べる
- 握手
- 軽いキス
感染経路の80%以上が性的接触によるもので、その多くが男性同性間の性的接触によるものです。
適切な治療を受けるよう勧める
パートナーが適切な治療を受けていない場合、治療を受けるよう勧めてください。
HIV/エイズに関する電話相談もあるので、ひとりで悩まないようにサポートしてあげてください。
エイズ予防財団
0120-177-812 携帯電話からは 03-5259-1815
祝日を除く月〜金、午前10時〜午後1時、午後2時〜午後5時
抗HIV療法の進歩によって、早期にHIV感染を知り、適切な治療を継続すれば、エイズの発症を防ぎ、健康な人と同じように社会生活を送ることができるようになっています。
適切な治療を継続することで、血液中にウイルスが検出されない状態になったHIV陽性者は、性行為によって他の人へHIVを感染させることはありません。
このことを、Undetectable(検出できない)= Untransmittable(感染しない)、「U = U」といいます。

ご自身がHIV検査をする
昨今の新型コロナウイルス流行により、保健所でHIV検査を受ける人の数が減っています。
当院では、ご自宅にHIV・B型肝炎の検査キットを送付することが可能です。ご自宅でプライバシーが守られた状態で、感染確認ができますので、ぜひご利用ください。
感染予防をする
適切な治療や感染予防をしない限り、HIVに感染する可能性はあります。
性行為による感染を予防するために
- PrEPを服用する
- コンドームを適切に使用する
- 感染予防なしで肛門性交や口腔性交をしない

HIV感染予防策として、当院ではPrEP療法をおすすめいたします。
毎日たった1錠服用するだけで、HIV感染を予防することができます。
PrEP療法とは
PrEPとは、HIV感染予防を目的として性行為をする前からお薬を内服する治療法です。 服用方法によりますが、PrEPは女性・男性・トランスジェンダーともに対象で、HIVに感染するリスクが高い方に推奨されます。
PrEP療法のお薬の服用方法には、2種類あります。

- デイリーPrEP(毎日1錠を決まった時刻に内服)
- オンデマンドPrEP(性行為の前に2錠、翌日と翌々日に1錠ずつ内服)
対象:すべての方(男性同性間、男女間、トランスジェンダーの方)
対象:性行為の頻度の多くない男性同性間

PrEPの詳しい服用方法はこちらの記事をご一読ください。
PrEPにご興味のある方は、LINEから友だち追加後、まずはオンライン診療をご予約ください。
最後に
もしも、パートナーがHIV陽性者だったら?
ご自身はHIVに感染しない・パートナーに感染させないこと
パートナーと共に正しい知識を持ち、理解を深めていくことが大切です。
参考資料
- 公益財団法人エイズ予防財団
https://www.jfap.or.jp/index.html - 上記発行パンフレット「HIV感染症・エイズ2022」
https://www.jfap.or.jp/enlightenment/pdf/hiv-kansensho_world-aidsday2022.pdf - 「HIV/エイズの基礎知識」
https://www.jfap.or.jp/enlightenment/pdf/200928_pamph_hp.pdf - エイズ予防ネットAPI-Net:日本の状況:エイズ動向委員会
https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/index.html - U=U Japan Project
https://hiv-uujapan.org/